KDDIは2019年2月21日、岐阜県飛騨市と共同で水田の水管理を省力化する実証実験を開始すると発表した。同社のIoT向けLTEサービスである「LTE-M」を使って水田の水位や水温といったデータをクラウドに自動的に収集?管理する。クラウドの上のサービスやスマートフォン(スマホ)などと連動することで、農業従事者が水管理に使っている作業時間を80%以上削減することを目指す。

 今回の実証実験では「水田?#20114;螗旦`」?#21462;?#33258;動水門装置」を使う。LTE-Mのモジュールを搭載した?#20114;螗旦`を水田に設置し、水位や水温、地温といったデータをKDDI?#20301;?#22320;局経由でクラウドに1時間に1回の頻度でアップロードする。水門とコードをつないだ水位?#20114;螗旦`が連動しており、水位低下時には自動水門装置が水門を開けることで、人が現場にいなくても水門の開閉作業をできるようにする。クラウドに送られてきたデータで異常値を検知した場合は、プッシュ式でスマホなどに通知を送ってくる。これまでのように、点在する複数の水田を1つ1つ目視で確認しながら回る必要がなくなるので大幅な省力化が期待できる。

今回の実証実験のイメージと水位?#20114;螗旦`の例
(出所:KDDI)
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 今回の実証実験の特徴は、データの収集にLTE-Mの通信サービスを使うこ?#21462;TE-Mとは、現在のスマホなどの高速通信で使われているLTEと互換性を保ちながら、電波の一部をIoT向けに使う技術である。通信事業者がすでに各地に設置済み?#20301;?#22320;局を活用できるので、今後のIoTサービスで活用が期待されている。これまでのように、?#20114;螗旦`からいったんデータを集約しクラウドに送る中継器のような存在は必要なく、?#20114;螗旦`だけで基地局を経由してクラウドにデータを直接送れる。

 実証実験は2019年4月から開始する。それ以外にも、豪雨などの際に冠水事故が起きやすい道路にネットワークカメラを設置して災害時のタイムリーな情報把握に役立てる防災対策や、郵送での血液検査サービスを活用し特定健康診断受診の啓蒙?促進を図る健康増進などを、KDDIと飛騨市の共同で進めていく予定だ。