GMOインターネットは2018年度決算で355億円の特別損失を計上すると発表した。仮想通貨のマイニング事業の採算が悪化した。参入時は上昇していたビットコインの相場がその後下がり続けたのが原因だった。自社で進めてきたマイニング装置の開発と販売を中止した影響もあった。事業は縮小して継続するものの、仮想通貨業界は岐路に立つ。

 「仮想通貨のマイニング事業を再構築する。仮想通貨が変える未来とその可能性を信じる気持ちは変わらない」。2018年12月25日、GMOインターネットの熊?#26085;?#23551;会長兼社長は自身の?#30952;ぅ氓咯`アカウントでこう表明した。この日、同社は2018年12月期連結決算で仮想通貨のマイニング事業による約355億円の特別損失を計上すると発表した。冒頭のコメントはこの決定を受けた発言だ。

 同社は2017年9月に仮想通貨を新たに得る行為であるマイニング事業への参入を表明した。「マイニングセンター」を北欧に設け、自社でマイニングを手掛ける方針を示した。マイニングの計算処理に使う専用コンピューター(マイニング装置)も自社で開発し、外部にも販売する計画だった。マイニング装置には回路線幅が7ナノメートル(nm)の製造プロセスを採用したASIC(特定用途半導体)を搭載すると表明、注目を集めた。

 発表時の投資額は総額100億円だったが、最終的には380億円にまで拡大した。だが2017年末からビットコインの相場が下落。マイニングの競争も激しくなり事業の見直しを迫られた。

 約355億円の特損のうち115億円がマイニングセンターなどの減損損失、残る240億円はマイニング装置の開発などに関する債権を譲渡したことによる損失だ。同事業を統括していたスイスの現地法人は売却した。北欧のマイニングセンターは別の場所に移す。マイニング装置の開発や販売は中止する。

 2017年9月の参入表明時、熊谷会長兼社長は「ビジネス構造は単純で、最も省電力なチップを最も安い電力で運用すれば負けはない」と自信を見せていた。だが参入から1年3カ月で事業の縮小を余儀なくされた。

図 ビットコインの相場?#21462;弗膝氓伐濂颮`?#21462;工?#25512;移の概要
マイニング装置の開発?販売から撤退
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